以前、『ありのままで』という曲が流行しました。
2013年公開のディズニー映画『アナと雪の女王』で使われた挿入歌ですね。
当時は爆発的大ヒットで、映画そのものよりもこの曲の方が広まりました。小さな子どもが口ずさんでしまうくらい、社会現象となったのです。
そして、この曲のタイトル『Let It Go 〜ありのままで〜』のとおり、
- ありのままでいいんだよ
- そのままの自分を認めよう
- 無理して頑張らなくてもいい
といった発信が多く見られるようになりました。
ですが、正直に言うと、僕はこういう考えには違和感がありました。「ありのままの自分でいい」としてしまうと、そこから成長しなくなってしまうからです。
というか、映画を見てもわかります。
この『ありのままで』を歌ったエルサが、その後どうなったか?
自分で作った氷の城に引きこもってしまいました。しかも、その結果、国全体が氷に包まれてしまいました。
そう。「ありのままの自分」でいると、世界が悲劇に陥ってしまうのです。
あ。でも、「ありのままでいること」を否定するわけではありません。「ありのままの自分」を認めることも、もちろん大切です。
けれど、「ありのまま」だけで止まっていてはいけないということですね。
「ありのままの自分」を受け入れられたのなら、きちんと次のステップへ進む。
これが、非常に大切なのです。
“ありのまま”から抜け出したい!
ブログを訪れていただき、ありがとうございます! 「農マドワーカー」のつじばやしです。大阪の郊外で自然農法の田んぼをしながら、インターネット関連の仕事をしています。
現在、ウェブサイト作成用のデータを作れるようになりたくて、プログラミングの勉強をしています。
そして、そのために、今まで苦手だったタイピングの練習をしています。

↑こちらの記事に詳しく書いたのですが、苦手なタイピングを克服することで、沢山の可能性が開けると思っています。ですので、暇を見つけてはタイピングに明け暮れているのです。
もともと苦手なことなので、最初はあまり楽しくありませんでした。
ですが、自分のできていないところを丁寧に見つけて改善し、とにかくコツコツ続けていると、だんだん楽しくなって来ました。
今までの自分から脱皮するようで、すごく楽しいのです!
自分を甘やかしていた
正直にお伝えすると、僕は自分を甘やかしていたんだと思います。
- 今の自分のままでいいや
- 苦手なことを無理して頑張らなくてもいいや
- 今までも何とかやって来てるから、これからも何とかなるさ
- “ありのまま”でいいや
と思っていたんです。
けれど、違いました。
本当の楽しさや嬉しさは、“ありのまま”から抜け出した先にあるのです。
“ありのままの自分”から勇気を持って踏み出した先に、本当の幸せが待っているのです。
“ありのまま”だけでは幸せになれない
これは『アナと雪の女王』の映画を見てもわかります。
先ほどお伝えしたとおり、『ありのままで』を歌った後、女王エルサは山奥に氷の城を建て閉じこもってしまいました。
それまでは、悩みやコンプレックスを抱えながら、それを見せないように無理して頑張っていましたが、「もう無理するのは嫌だ!」「自分は自由になるんだ!」と人から離れて暮らすようになります。
いわば、“引きこもり”になってしまうわけです。
『Let It Go 〜ありのままで〜』の歌だけを聞くと、すごく前向きな内容に思えてしまいますが、映画のストーリーを客観的に見ると、非常にイタイ悲劇的な状態になっています。
しかも、その直後、エルサが奥に引きこもってしまったことで、国全体が雪と氷に覆われてしまいました。
つまり、「ありのままの自分でいいんだ!」となったのは良いものの、それだけでは世界に大迷惑をかけてしまう、ということなのです。
“ありのまま”を認めることは必要!
こういった視点で見ると、あの映画はかなり残酷なことを言っているなぁ、と思えてしまいます。このストーリー展開を見る限り、「“ありのまま”だけではダメだよ」と言っているようなものですから。
ただ、「ありのままの自分を認めること」がダメと言っているわけではありません。
“ありのまま”の自分を受け入れ、無理せずに自分の自由に生きようとすることは、エルサには絶対に必要なことでした。
なぜなら、「ありのままの自分でいい」と認めて引きこもる状態がなければ、彼女はずっと自分のコンプレックスを抱え、女王として無理をして生きなければなりませんでしたから。
それは、超絶に不幸です。
つまり、幸せになる第一ステップとして「ありのままの自分でいい」と認めることは、最低限必要なのです。
“ありのまま”の次のステップへ
いま「最低限必要」と言いました。
ですので、「ありのままの自分」を認めることができたら、次のステップが待っています。
“ありのまま”の自分を認めることは第一ステップとしては必要だけれど、本当の幸せを得るためには次のステップへ進まなければならない
ということです。
“次のステップ”とは何かというと、本当に人を愛することです。
誰かのために生きよう!
あ。でも、ここからは映画のネタバレになってしまうかもしれません。なので、そのことをご了承いただいた上でお読み下さいm(_ _)m
(あと、僕自身が映画の後半のストーリーがうろ覚えなので、間違いがあったらすみません)
「ありのままでいいんだ!」となって引きこもったエルサですが、それで自分の能力をコントロールできるようになったわけではありません。
彼女には生まれつき周囲を凍らせてしまう魔力がありますが、「ありのままの自分」を認めても、その力を制御できませんでした。むしろ、国全体を凍らせるくらいに暴走し、果ては妹のアナまでをも傷つけてしまうことになります。
“ありのまま”だけでは、自分の力を本当に活かすことは出来なかったのです。
とはいえ、結末にはその魔力をもコントロールできるようになるわけですが、どうやって出来るようになったのか?
それは、本当に人を愛することができたから、です。
エルサの中に眠る強大な魔力を操るカギは、相手を心から思いやる“真実の愛”でした。
映画のクライマックスで、妹のアナを心から思うことができ、エルサは自分の魔力を制御できるようになったのでした。
つまり、ここから紐解けることは、“ありのままの自分”を認めるだけではダメで、その上で大切な人を本当に愛しましょう、ということです。
シンプルで言えば、「自分のためだけではなく、人のためにも生きよう!」ということですね。
大切なのはステップを踏むこと
ただ、何でもかんでも「人のため」が良いかというと、そうではありません。
エルサのストーリーを見ても分かる通り、いきなり「人のため」に生きることはできません。むしろ、以前の彼女は「人のため」ばかりを考えて、自分を押し殺すことで不幸な人生を歩んでいました。
ですから、“ありのままの自分”を認めることが、どうしても必要だったのです。
ですが、それもあくまでも通過点。次に“誰かのため”という想いを抱くことが、自分の本当の能力を活かすポイントになりました。
ですので、エルサの歩んできたステップを整理すると、
- 自分の魔力が暴走して周りに迷惑をかけないよう、自室にこもる。
人と接することから離れ、自分の自由も押し殺し、引きこもって生きる。 - 両親の死により、自分が女王にならざるを得ない。
“人のため”に自分を押し殺して頑張ろうとする。 - 自分の魔力の秘密が露見し、山奥に逃げる。
“ありのままの自分”(=自分のため)に自由に生きることを決める - 妹のアナのことを心から愛する。
その“人のため”という想いが、自身の魔力をもコントロールする
という流れになります。
つまり、
- “自分のため”でも“人のため”でもない状態
- “人のため”だけの状態
- “自分のため”だけの状態
(=ありのままの自分を認めた) - “自分のため”と“人のため”が両立した状態
(=真実の愛に目覚めた)
という4ステップを経て、ハッピーエンドに辿り着いたのです。
ですから、「ありのままの自分を認めること」はすごく大事なことです。
ですが、そこだけで終わるのではなく、そこを踏み台にして「誰かのために頑張る」という段階へ進むのが、非常に大事だと思うのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
長々とお話ししてしまいましたが、もっとシンプルに整理すると……
まずは、“ありのままの自分”を認めよう!
その上で、“誰かのため”に頑張ろう!
となります。
僕も今まで「そのままの自分でいいやー」と思っていましたが、「この先へ行ったら、もっと人のお役に立てるかもしれない」と思い、苦手なことにも取り組むようになりました。
“ありのままの自分”を受け入れることができたなら、次はその先へ!!
自分もそこを目指して頑張っていきたいと思います(^-^)